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日々の業務にこっそりと忍ばせる仕掛けと楽しみ

これはイギリスに居る友人が街中で撮って送ってくれた写真です。ここに街中でのタバコのポイ捨てという社会問題を解決する為の仕掛けがあります。

かつてこの仕掛けをする前には吸い殻入れを設置していても使ってもらえず道端に捨てられていたそうです。それを清掃する経費もかなり莫大に。そこで、吸い殻入れに入れてもらう為に「質問」を仕掛けたのです。

ここで書かれているのは「地元のフットボールチームの成績が振るわずこの先巻き返していくか?」という質問です。地元愛もあってかYESの方に多くの吸い殻が投票されています。吸い殻を入れる以外の機能や価値を持たせたことで興味を引き吸い殻を道に捨てる人が激減してこれまでかかっていた清掃経費も大幅に減ったそうです。

 

この仕掛けの結果もさることながら、実際に街中にこの質問を設置したスタッフの人たちは想像以上の結果と効果に喜んだのではないでしょうか。

お客様に楽しんで喜んでお買い物をしてもらう為に、お店のスタッフの皆さんは様々な努力をされています。しかし、スタッフの皆さん自身は楽しんで仕事ができているでしょうか?何をもってその努力の為のモチベーションとしているのでしょうか?

この吸い殻入れの事例の様に日々の仕事の中にこっそり仕掛けと楽しみを忍ばせてみようというのが全P連の企みの一つでもあります。

 

P連がPOPを考える上でそれを「紙に書かれたもの」だけではない、と伝えています。お店の雰囲気も売り場展開も商品セレクトもPOPであると考えているからです。POPの及ぼす効果のひとつが「お客様に商品を手に取って頂くための接客である」とすれば紙のPOP以外でも訴求する要素は沢山あります。その様な我々の考えるPOPについて今後ブログやサイトで事例をご紹介していこうと思います。今回はその中から「販売促進のための仕掛けを楽しんでみる」という事を全P連的に書きます。

 

 

過去に全P連メンバーが店舗勤務時代こんな罠を仕掛けました。スッパイマンという台紙に貼られたお菓子を売るのにわざと高い所に配置して販売していました。背伸びしてもやや届かない位の高さで、そこにこんなPOPを付けました。

 

通常の買い物でジャンプを強要されることなんてまずありませんよね。取れるかな?ジャンプしてみようかな、、、。しかしこれは取ったら戻せない、、、なので買ってね、という不親切設計。それでもあまり他では見ない仕掛けに面白がってジャンプしてもらいました。この光景を見るのは仕掛けた当人としては至福の瞬間です。先ほどの吸い殻入れもこのジャンプも実際にやってみた人はこの体験を他の誰かに話したくなるかも知れません。意図をもって自分ごととして仕掛けたアクションはその経過が気になりますし、結果が出たら嬉しいものです。

 

ここまであからさまな仕掛けをするのはややカロリーが高いですが、もう少し簡単な仕掛けだったら簡単に色々とできます。例えば「お客さんが本を積むときに平均して一番手に取りやすい高さを仕掛けてみる」「一番売りたい商品をお客様の一番目線に入りそうな所においてみる」「POPにイラストや写真を入れてみよう」とか。割と普通の事を挙げましたが、もちろんスタッフ同士で面白い仕掛けのアイデアも考えることが出来ると思います。いずれにせよ、きっと大事なのはその効果を追う事を楽しみながらできるか?だと思います。仕掛けを実際に試してみて、上手く行かなければやり方を変えてみる。その試行錯誤である日誰かが仕掛けに反応してくれたら嬉しい。その効果は自身をもって語れる経験となる。

 

これは全P連の野望のひとつですが販売促進をお手伝いさせて頂くときに紙のPOPだけでなくてスタッフの皆さんと一緒にそんな悪だくみを企ててみたいと思っています。各位いかがでしょうか?